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2017年1月15日更新 投稿者

ハチミツのお裾分け(鹿児島県長島町 第1回)

昨年末、鹿児島県長島町に行ってきました。

長島町と聞いて「ピン!」と来る方は、地方活性化の「通」ですね。
「地域のミツバチ」こと、井上貴至副町長にお会いし、年末のお忙しい中、ご案内いただきました。

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長島町は、日本一の鰤の養殖の町。その中心が東町漁協です。
「鰤王」ブランドで、年間200万匹もの鰤を日本中はもちろん、世界29か国に出荷。加工の生産性向上はもちろん、養殖の品質向上にも余念がなく、マグロではありませんが、
「とどまらない」
という熱気にあふれています。

「まだまだ課題はあります」
と組合幹部の皆さんは語りますが、漁協には若者が新たな組合員として参加し、平均年齢も他産業に比較すると10歳程度若いのではないかとのこと。
「将来持続性がある産業である」
と若者が感じる仕事であることの証明です。

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私が降り立った、九州新幹線出水駅から、長島町へのと進む、道すがら、
「長島町は、そもそもはイワシ漁の島でした。昭和40年代に漁獲量が減る中で、『このままではダメだ!』、と、鰤養殖に事業転換し、今があります」
と、井上副町長が語った一言が大きなヒントだな、と思いました。

それは「『変えるという選択をした』という人々の経験と『それで成功してきた』という人々の自信」です。

地方活性化は、環境変化に合わせて地域を変えていく作業でもあります。
例えば、過疎化が進めば変えなければいけないことがある。同じです。
その経験をしていることが、「基幹産業」としての鰤の今を育んでいるし、まだまだ先を目指して、たくさんのアイデアを実現しようと動く原動力になっていると感じます。

「基幹産業があること」、「そして、それを環境に応じて変えていく力があること」、それが、長島町でいただいた、おいしい「ハチミツ」のお裾分けの一匙目でした。

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(続く)

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