2021年4月29日更新 投稿者 理事:太田 正隆
今日的観光評論(その4)「有名人と銅像」
今日的観光評論第4弾は、昭和生まれならみんな知っているはず・・・テーマは、
「有名人と銅像」
▶寅さん
1997年に実在の芸能人で、恐らく日本で初めて銅像になって駅前に設置されたのが「フーテンの寅さん」であろう。その後、ふらりと旅にでてしまう兄を見送るサクラの像も設置され、葛飾柴又の駅前に二人の像が立っている。「お兄ちゃん行ってらっしゃい!」と声が聞えるような気がする。初めて柴又駅前の像を見たのは二年前。銅像って歴史上の人物か、政治家やらの偉い人をイメージするが、普通の芸能人もあるんだ!と感心した瞬間。
ちょっと調べてみたらやはり少ないが、パブリックスペースにある像として「俳優・温水洋一」、なんと宮崎空港内、そして「歌手・細川たかし」は出身の真狩川河川公園内に設置されている。海外だと香港にはブルースリー像が港地区にカンフースタイルで戦っている。
▶アニメ系
古くは「こちら亀有交番前・両津 勘吉」とその他のキャラクターが葛飾区亀有周辺に複数ある。また、サザエさんの作家・長谷川町子さんゆかりの福岡市に生誕100周年を記念して完成、サザエさんと両隣にカツオくんとワカメちゃんの像。世田谷区桜新町には、「長谷川町子美術館」や駅前のサザエさん一家の像と、波平の頭の毛が抜かれる事件が頻発してニュースになるほど。先日、地元の西武池袋線・東久留米駅前に「ブラックジャックとピノコ像」が設置された。市内に虫プロダクションがあったことで、手塚治虫と東久留米のご縁。合わせて「ブラックジャックマンホール」が市内に十数か所設置、市制50周年記念だそうだ。全国にはアニメを元にした銅像が市内に設置されているケースがあり、一番数が種類と数が多いのは、鳥取県境港の「水木しげるロード(通称鬼太郎ロード)」であろう。駅前から順次見ていくと知らぬ間に数百メートル歩いていた。猫娘をはじめとして各種の妖怪だけでも週百体?!
▶志村けん
2020年春、新型コロナに感染し70歳で亡くなった「志村けん」を偲んで出身の東京都東村山市では、銅像を作る活動があり今どきのクラウドファンディングを利用して、目標額を軽く超える金額を集めるに至り、本年夏ころに東村山駅前に設置することとなったそうである。国民的有名人と町の活性化を安直つなげた形ではあるが、税金でもないしいいんでないかしらと。駅前には、以前から志村さんの同級生が経営する和菓子屋(現在は二代目)があり、「だいじょうぶだあ饅頭」を売っている。即現地へ出向いて、もちろんジジイの好きな和菓子なので買って帰った!ちなみに宮崎県事例では公費で設置、但しPR効果は絶大と評価。境港事例では、設置までの諸経費は市債その他で賄い、完成後の維持管理は「水木しげる記念館」の入場料、グッズ販売などで維持管理費を捻出。行政、商店街、著作権者との連携により成功しているということである。
<資料>
東久留米とブラックジャック
https://www.higashikurumexbj.jp/
志村けんさん銅像プロジェクト
https://arigato-shimurakensan.net/
フーテンの寅さんと見送るサクラ像
http://www.katsushika-kanko.com/guide/shibamata/spot_1262.php
温水洋一・宮崎県みやざき空港内
https://www.miyazaki-airport.co.jp/torikumi/bench
細川たかし・北海道真狩村真狩川河川公園内
https://www.vill.makkari.lg.jp/makkari_map/kankoshisetsu/hosokawa_kinenzo/
水木しげるロード
https://www.hido.or.jp/14gyousei_backnumber/2009data/1002/1002chiiki-sakaiminatoshi.pdf