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2024年7月8日更新 投稿者

学校教育とイルカとオーケストラと健康づくり

私が毎月通う、壱岐の島。

その北部にある勝本のまた北部にあるイルカパーク、正式には壱岐イルカパーク&リゾートがある。

勝本は、宮本常一の「忘れられた日本人」にも、捕鯨の基地として記録されている。
当時は捕獲だが、今は、「身近にイルカに触れ合うことができる」という町になっている。

運営代表をしている高田佳岳さんとお話をした。興味深かったのは、
「イルカと人の関係を180度変える」
というお話だった。

餌を材料に、イルカに芸を習得させることはしたくないという。イルカというのは、そもそも遊ぶことが大好きな動物なのだという。

このイルカパークでは、アメリカのフロリダにあるDolphin Reserch CenterのRelation Based Trainingを導入し、餌で釣るのではなく、イルカの「遊びたい」に人が答えていく、そういう信頼関係に基づく飼育を目指しているという。

ここまで聞いて、この考え方は、日本の学校教育が目指している「主体的・対話的で深い学び」と同じだなぁ、、、と思った。

「良い将来のためには、良い大学にいかなければいけない。だから勉強しなさい」という餌で釣って教育する外発的動機による教育から、自分がやりたいこと、それについて、教員が適切な問いかけをしていくことで、必要な知識やスキルを身につけていく内発的動機による教育への転換だ。

人もイルカもやりたいことだからこそ、ちゃんと考える力が身についていく。


そして、先日(2024/6/9)、福島県西会津町の旧尾野本小学校で開催された”おのもと縁日”。

そこで上映された、オオタヴィン監督の「夢みる小学校」では、こんなことが語られていた。

「自分の好きなこと」が見つかることが、自分の個性になっていく

そして、NHK交響楽団の首席指揮者のファビオ・ルイージは、

  • まずはオーケストラの音楽を聴く
  • 指揮者が自分の音楽を押し付けてはいけない
  • オケと音楽の対話
  • オーケストラの自然な呼吸に合わせて音楽を作れ

と語っていた(2022/9/11 NHK Eテレ クラシック音楽館)。


2024年の今年、私は福井県で大人の健康づくりに関わっている。

「健康づくりをしないと、病気になるよ」ではなく

「楽しいからやりましょう」

にしてみたいな、と思っている。

全て、外発的動機によるアプローチではなく、内発的動機によるアプローチではないか。

自分がやりたいこと・物事を紡ぐことはできないだろうか?

そんなことを常々考えている。

 

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