地域の課題を解決するための伴奏者

一般社団法人 コミュニティ フューチャーデザイン COMMUNITY FUTURE DESIGN

COLUMN

コラム

CFD HOME > コラム > 都会と田舎の境界(その5)「道の始まりと終わり」

2021年6月12日更新 投稿者

都会と田舎の境界(その5)「道の始まりと終わり」

 

道の始まり

何度も旅した国道の「境・際」を辿ってみた。

地元の住宅のすぐ隣を走る国道299号線(私は愛情を込めて「ニッキュッキュッ」と呼んでいる)。

埼玉県入間市から秩父市、群馬県上野村、群馬県と長野県の県境・十石峠(1,351m)、長野県佐久市、小海町、最高地点・麦草峠(2,127m)を経て通称メルヘン街道といわれる愛称をもち、長野県茅野市を結ぶいいわゆる「三桁国道」である。沿線に多くの観光スポットがある「観光道路」である。

 

国道

国道の類型は「一級国道」「二級国道」に分かれていて、以下のような区分があった。

・一級国道 1桁又は2桁の番号

・二級国道 3桁の番号

昭和39年の道路法改正により、全て「一般国道」に統一されている。(知らなかった・・)

 

 

起点と終点

今回、「通称メルヘン街道」(国道299号線)の長野県茅野市にある「メルヘン街道起点」の標識は発見できたが、埼玉県入間市側での「起点又は終点」の標識は発見に至らず。

しかしながら、国道16号線を境に道路番号(国道299号線・463号線)と異なる表示がされていることは確認できたので、ここが終点・起点であると勝手に認定した。

 

レアな事例として昨年訪れた三重県伊勢市、伊勢神宮前の「国道23号線終点」(愛知県豊橋市~三重県伊勢市 )の表示。

以前から気になっていたが、改めて「へ~」しかも伊勢神宮入口の内宮宇治橋前に鎮座。

お江戸日本橋には「道路原標」なるものがあり、日本橋の橋のたたもとに鎮座している。江戸時代の「五街道」(東海道、中山道、日光街道、奥州街道、甲州街道)に由来すると。徳川家康が江戸を治めるのに各地を結ぶ主要な街道を整備した。これが五街道の始まり。

時の為政者は、都市を作り道を整備し途中の街々が発展する。

すべての道はローマに通じ、シルクロードにはオアシス都市が出来て、ヒトモノ金そして情報が集まる。

 

 

 

 

 

町と街、道と街道

国道299号も頑張って西に向い、正丸峠を越え、甲州街道、東海道、更に西へ。途中の海を越え、土獏・砂漠を横切り、オアシスで休み、もっと西へ行けばいずれローマに辿り着くかもしれない。

そんな壮大な話ではなく、皆さんが普段何気なく使っている「道」も都市から田舎、小さな町から大きな町へと続いている。

始めと終わりを見ることは殆どないが、たまには「この道はどこへ続くのだろうか」とか、「人生も山あり谷ありだな」とか、「柔道、剣道、茶道」等、いろいろと精進することは全て「道」に通じるなどを思いにふける時間も大事かも。

そして普段利用しているスーパーがあるのは「〇〇商店街」、司馬遼太郎が「週刊朝日」に25年の長きに渡り連載した「街道を行く」、そして江戸の五街道にあてている「街道」。

都市、田舎、集落、そして伊勢街道のような寺社仏閣を結ぶ道・街道は、旅であり、人生であり、全ての「結節点」を結んでいる大事な旅の道標。

起点と終点、そして終点は起点でもあるな、と思う今日この頃。

 

 

 

 

<参考>

長野県茅野市・国道299号整備促進期成同盟会

https://www.city.chino.lg.jp/soshiki/kensetsu-suishin/548.html

道路についての定義・用語・国土交通省

https://www.mlit.go.jp/road/soudan/soudan_01.html

日本国道路元標・国土交通省

https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/region/kankosyakaisihon/83/1304.pdf

 

 

PAGE TOP