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2021年1月25日更新 投稿者

今日的観光評論(その1)「マイクロツーリズム飯能紀行」

「ティーチャーのボヤキ」「ミーハー的観光」に続く3つめは、さまざまなマスメディアで紹介、又は推薦されている観光や観光地について、斜に構えて無責任に評論するシリーズ。最初のテーマは・・・・・

「マイクロツーリズム飯能紀行 発酵食品とアトム像とムーミン」

ある朝、新聞に次のようなコピーでチラシが折り込んであった。発酵食品のテーマパーク「OH!!!」と驚く発酵体験!“食の魔法”を味わって、学んで、体感できる場所」がオープン、と。最近流行りの発酵食品専門店か・・。そういえば、昨年、渋谷のヒカリエで「発酵デザイナー小倉ヒラク氏」による、「日本全国発酵旅」で出会った、47都道府県の発酵食品」を紹介する「発酵から再発見する日本の旅」という展覧会を覗いたことがあった。納豆、キムチ、クサヤの干物、味噌、酒など発酵食品って結構あるなと思って覗いたら、全国にいろいろあること。この延長の内容かなと思って、車で15分かけて日曜日に行って見た。自宅から裏山を抜けて天覧山から下りるとたぶん1時間位だが、寒いので・・・。

行って見たら驚いた。全国の発酵食品を扱うショップ、発酵ソース、八丁味噌や糀漬けした黒毛和牛や鱒等のセットメニューが豊富なレストラン、野菜×乳酸菌×米糀の発酵デリカフェ、オリジナルキムチ・ぬか床づくりなどが体験できる発酵ワークショップ・イベント等、盛り沢山の施設とメニュー。ここも老若男女だが、若い人も目立つ。Coronaでこもり気味の生活の中で、近場でのアクティビティーが流行っている。駐車場のナンバーを見ると埼玉県内ナンバー以外では、練馬、多摩、八王子等の「都会ナンバー」も結構な数がいる。ここ飯能は西武池袋線のハイキング、川遊び等の聖地となっている。電車移動の多い。

何故かこの施設の目の前にある中央公園には、世界にここだけという「アトム像」が設置されている。昭和58年(1983年)、飯能青年会議所(飯能JC)の10周年事業として作られ、能仁寺境内の「ニコニコ池ともだち広場」に設置されたと説明書きにはあった。その昔、手塚治虫氏が飯能に移住する計画があり頓挫したが、替りにアトム像が設置されたという経緯があったそう。この発酵食品のテーマパーク設置に伴い、「アトム像の更なる有効活用」を目的として、飯能商工会議所、飯能青年会議所、奥むさし飯能観光協会の連名で、この像の移設も含めた嘆願書を市に提出。この像の所有権を持つ飯能市が検討に入っているらしい。飯能市には昨年グランドオープンしたムーミンのテーマパーク「ムーミンバレーパーク・メッツァビレッジ」があり、ここで「発酵食品とアトム像とムーミン」が繋がる。テーマパーク、アニメツーリズムにマイクロツーリズムが加わり、飯能は都会に近い田舎としてこれからも目が離せない!

株式会社OHはピックルスグループの関連企業として設立。株式会社ピックルスコーポレーションは、1977年埼玉県志木市にて「あさづけ、キムチ等」を主力事業として創業、その後所沢市へ本社移転。惣菜の既存製品に加えて、乳酸菌を活用した商品など新たな商品開発を行い、2020年飯能に株式会社OHを設立。

(参考)
株式会社OH  OH!!! ~発酵、健康、食の魔法!!!~ https://www.hakko-blend.com/news/35.html
「ムーミンバレーパーク・メッツァビレッジ」 https://metsa-hanno.com/

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