2024年2月8日更新
「持続的な地域経営のために」 (Japan times Satoyamaコンソーシアム 第11回Satoyama cafe)
概要
日本の地方の過疎化・少子高齢化に対する一つの処方箋として注目されている里山資本主義。唯一無二の地域資源をもとに、持続的な地域経営を目指していく方法論として広く知られています。
Japan Times Satoyama コンソーシアムはこの里山資本主義の考え方を広めることを目的に創設され、Satoyama caféは、里山資本主義の考え方に即して地域で活躍するキーパーソンから、地域課題やその解決法・実際の活動などを聞き意見交換する場として続けられています。
私からは
- データドリブンな地域づくり
- 孫ターン(※)を念頭に置きながらの、持続的な地域経営を進めるために必要な情報把握から始まるデータ重視の計画作り
- それを推進するために必要な組織のあり方
などの抽象化した概念から、これまでの具体的な取り組みを俯瞰することを促す内容でお話ししました。
(※)里山資本主義では嫁ターン=嫁の実家にIターンすること、という造語が生まれているが、澤がこれにならって西会津町での取り組みを通じて作った造語で、祖父・祖母の実家に、子ではなく孫がIターンすることを意味する
こうして概念を抽象化すると、多くの地方活性化の取り組みの中に共通する要素が何かを把握できます。
その結果、取り組みを横展開できる地域か否かの判断や、取り組みを進めるためにどんな要素が不足しているかをイメージする助けとなることが確認できる、ということもお伝えすることができました。
地方創生では有効な事例の導入が語られますが、異なる地域には異なる個性があり、そのままの導入ではうまく行かないことが容易に想定されます。
手間はかかりますが、有効となった事例がなぜ有効となったかというプロセスを抽象化し、それを地域の実情に合わせながら着実に進めていくことの重要性をお話しさせていただきました。