2016年12月15日更新 投稿者 代表理事:澤 尚幸
設立一周年
2015年12月14日に、産声をあげた、Community Future Design。
何かできたのか、と言われれば、忸怩たる思いもたくさんありますが、それでも、幾つかの地域で、地方活性化のお手伝いができたことに感謝をしております。
設立時に感じたことは
「地方創生がブームになっている」
ということ。だからこそ、
「コンサルが知恵を出す」
のではなく、
「地域でやろうとする人々のサポートに徹したい」
「地域でやろうとする人材が生まれることこそが活性化につながる」
という信念で活動をしてきました。
実際
「端的に答えを下さい」
といったご要望がなかったわけではありませんが、
「それはできない相談だ」
とお断りをしてきました。
「答えを出す」なら、その地域にしっかり入り込んで、徹底したリサーチをしなければなりません。しかも、実行できるかどうかは、その地域に人材がいるのか、ということに大きく左右されます。
ある自治体の長の方にこういうお話をしたことを覚えています。
「このりんごがどういうりんごか、多角的に調査して、それをご報告することは私ができるかもしれません。でも、それを『もぎ取って、市民に配る』のは、トップのあなたの仕事です」
逃げる訳ではありませんが、調査でわかるのは「やってはいけないこと」です。それ以外のやって良いことから、何をやるかを選択するのは、リスクの取れるリーダーの仕事。
私は、常々、そういう風に考えてきました。だから、リーダーには決断が必要で、だからこそ、楽しいのだと。
1年間、たくさんの地域にお邪魔する中で、
「長期的な財政を意識しないと活性化は実現しない」
「それは、その地域の人々が関わっていかなければ実現しない」
「そのための地域人材が必要」
「短期的なイベントを繰り返したところで、それは一過性」
「賑わいが出ていることが活性化だと思ってしまう勘違い」
など、考えてみれば当たり前のことですが、その当たり前のことが、実はあまり当たり前に実現されていないという現実もたくさん拝見することになりました。
そして、やはりコミュニケーションが、とても重要であるということもわかりました。
地方創生はブームだと申し上げました。それでも「本質的なこと」を意識した発言が少しずつ出てきていると感じることがあります。
そういう本質をついた活動により地域が持続的に発展するのか、逆に人口減少の中で消滅していくのか、その転換点が、まさに今、訪れているように感じます。