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2017年10月2日更新 投稿者

成功事例とは何か?

地方創生はブームだ。
お祭り騒ぎと言っても良いだろう。
山のような事例もあれば、山のように団体もある。
そういう我々もその一つだと言われればそれまでだ。
ネットで検索すればそのおびただしい、「バブル」の状況がわかる。

前回、「失敗事例」が欲しい、と書いた。

自由度の罠と「失敗事例」の公表の必要性

検索して事例として展開されるのは、ほぼ
「成功事例と言われている」
ものであることが多い。
まどろっこしいが、
「本当の『成功事例』はそのうち、どの程度なんだろう?」

結局、失敗は直接聞かないと教えてもらえない。
「今、しゃべると綺麗なストーリーだけど、そんな簡単な話じゃなかったんですよ」
なんていう話をしてくれる方は、ありがたい。
それこそ「ダイヤモンドを見つけた」という気分にもなる。

じゃ、何を持って成功と言えるのか。。。
本音を語ってくれる人々こそ
「成功」
とは言わない。
「まだまだ課題ばかりだ」
という。

地方創生はくどいが「人口問題」である。
だから、交流人口が増えたとしても、それが移住定住に結びつかなければ本来の目的は達成されない。

百歩譲って、交流人口が増えた、が中間目標だということにしてみよう。
何が、KPIになるのだろうか?
数千人増えても、通り過ぎるだけであれば、道路が痛むだけ。補修費用が増えるだけだ。

では、交流人口ではなく、地域外からの売上(要するに外貨)が増えた、ということが目的だとしよう。
売上が増えても、その売上の源泉になる商品を他の地域から買い付けていたら、付加価値の大半は外部に持って行かれてしまう。

成功事例というのだから
「目標・目的」は何で、
それが
「どういうレベルで具体的にどういうプロセスで達成されたのか」
ということを、意識しないと本当のところはよく分からないのではないか。
この当たり前のことが、意外にわかっていないケースが多い。

1) 人が増える。
2) エリアの付加価値が増える
3) エリアの歳出が抑制される
他にもあるのだろうけど、こういう、「根本」を忘れて議論していると
「凄まじくイベントは盛り上がるのだが、町は疲弊する」
という、不思議な成功事例が礼賛されることになってしまう。

そういう意味でも、
「成功以上にたくさん存在している失敗」
を是非、オープンにして欲しい。

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