2018年12月12日更新 投稿者 代表理事:澤 尚幸
市民大学でお話ししてみました(第5回)
神さまをクリアし、残ったのは「解かない」、「解かなくてもいい」というキーワード。
「本当にそうなのか?」
というのは、私が物事を考えるときの基本的な思考の一つで、そこから何かが生まれることが少なくないのだが、今回も、
「数学とはそもそも何なのか?」
ということを一度調べてみることにした。
Mathmaticsの語源は、ギリシャ語のマテーマタ。
「学ぶべきこと」という意味だ。
政治は「感覚ではなく、しっかり数や量の概念を用いて、物事を把握し考える」ことが求められる。
マテーマタは、そのために必要な学問のこと
だという。
何とも高尚だし、一番の驚きは、これはEBPMそのものではないかということ。
EBPMは、紀元前から語られていた古くて新しい話だということを学ぶ。
実は、Mathematicsは、
「解くこと」ではなく「把握して考えること」
ととらえるべきだ、なるほどだ。
コンピュータもなく、測量術も限られていた時代。
把握して考える以前に、「解くこと」ももちろん重視されていたのかもしれないが、
今の時代、解くことはコンピュータの力に頼ることができ、考えることこそウェイトが高い。
にもかかわらず、時折聞こえて来る教育の現場の実情は
「解くこと」のための「解き方」
が教えられていて、どうも、
「考える」ための「思考法」
を教えることには不十分であるというものだった。
「では、どうすれば考える場を提供できるのだろうか?」
その自然な流れを、この大学の場で一度実現してみよう。
「解き方を教えるのではなく、考えるための場を提供する」
これで、もう一つの課題だった
「解かなくていい数学」
についても方針が決まる。
① 算数と数学は、ココが違う!
② 数学を学ぶことにハードルがあるのはなぜか?
③ 実社会に役立つ数学とは?
のそれぞれを、
① 解くのではなく考えることが重視されるのが数学の本質
② 神さまの世界に入るには修行が必要
③ 結果として、解くではなく考える時代に生きる我々に役立つのが数学
と読み替えることができることがわかった。
めでたしめでたし。