2021年8月31日更新 投稿者 CFD
『グラレコで表現する いとなみの一箱本箱』で本への想いを語りました
福島県西会津町のワークプレイス『いとなみ』で、オンラインイベントを開催しました。
『いとなみ』は、今年6月に誕生したばかりのワークプレイス。
一階は私設図書館、二階がシェアオフィスとなっており、地域内外の子どもたちや大人まで、それぞれの過ごし方ができる場所を目指しています。
その「いとなみ」の特徴的な取り組みとして「一箱本棚オーナー制度」があります。
一箱本棚オーナー制度とは、図書館内の本棚一箱分のスペースのオーナーとなり、そこでオーナーセレクトのこだわり蔵書を公開したり、物販や自身の活動のPRをしたりと、オーナー独自のセンスや世界観を展開できるという、全国でも拡大しつつある取り組みです。
今般、この「一箱本棚」のオーナーに、澤の分身「サワさん」が就任しました!
・・というお知らせをしたところ、すぐに「西会津町までサワさんの本棚を見に行きたい」と熱い返信をくださったのが、澤と仲良くお付き合いさせていただいている石橋 智晴さん。
石橋さんは横浜市の公立小学校教諭のかたわら、NPO 法人EN Lab. 理事を務められ、グラフィックレコーディング(グラレコ)という手法でグラフィック・ファシリテーションを行っていらっしゃいます。
グラレコとは、会議の内容をイラストや図を使いながら1枚にまとめていくことで、議論をわかりやすく「見える化」する、ファシリテーションの技法です。
実はサワさんの友人でいらっしゃる西会津町CDOで会津広域地域デジタル戦略アドバイザーの藤井靖史さんも、一箱本棚のオーナーになられている、ということで、せっかく石橋さんが足を運んでくださるなら、サワさん・藤井さんが本を紹介し、それを石橋さんにグラレコしていただく、という楽しい共演が可能になるのではないか?ということで、會津価値創造フォーラムさんのお力添えをいただいてのオンラインイベントが企画されたのでした。
サワさんの一箱本箱とは
サワさんの一箱本箱のコンセプトは
- 読んでみたい本があったら、その本の定価「以上」の寄付をサワさんの貯金箱に入れていただく
- 読み終わった本はまた本棚に戻していただく
- サワさんが+αのお金をさらに寄付。寄付金と合わせた金額を元手に、次なるおススメ本を購入。それをまた本箱に置く
(以下、このサイクルが繰り返される) - 貯金箱に寄付くださった方へのささやかなお礼として、【サワさんの祝詞】(非売品)を進呈
という、読者となってくださる方の善意が巡り巡って、より大きな蔵書のネットワークにつながっていく、わらしべ長者のようなシステム。
デジタル・リモートの時代に、わざわざこの場所まで足を運ばないと触れられない、オリジナルの世界を演出しています。
イベント当日 グラレコの完成
イベント当日。いとなみさんを舞台に、サワさんと藤井さんのトークセッションをオンライン配信し、お二方がこれまでにどんな本に心揺さぶられてきたのか、お互いに紹介し合いました。
サワさんが最初に紹介した本は「ブランド」(岡康道・吉田望:著)。
ブランド=志という言葉が浮かんだことで、サワさんの本箱で紹介している本はすべて「志」をテーマに集めた本である、ということにご自身でも気づかれたそうです。
公立図書館だとこのような「尖った」テーマだけに絞った選書はできないが、私設図書館ではそれができるということが、私設図書館たる醍醐味ではないかと話していました。
一方、藤井さんの本箱にある本にはすべて、NEN(念)シールが貼付されているのが特徴です。
NENシールとは、スマートフォンをかざすとその中に格納された情報が読み出せるデジタルシステム。ここに、その本の以前のオーナー情報や、本を読んだ方の感想を入れることにより、「どこでも買える本」が「西会津の『いとなみ』にしかない本」に変わる。「今ここにある本」に絶対的価値を付加し、情報を追加していくことで本を育てていきたいという新しい試みなのだそうです。
お互い、選りすぐりの本たちを前に、語り出したら止まりません(笑)。時間がいくらあっても足りないくらいでした。
さて、こんな二人の熱いトークを、黙々とグラレコしていかれる石橋さん。次々とイラストや文字を書き入れていかれます。
色付けも含めてセッション終了後10分ほどで以下のグラレコが完成です。素晴らしい技術です。
サワさん、「『見える化』するって、いいなぁ~」としみじみ見入っておられました。
なお、サワさんの一箱本箱、石橋さんが栄えあるお客様第一号になってくださいました。感謝の証として、石橋さんには【サワさんの祝詞】を進呈させていただきました。気に入って読んでくださったら幸いです。
さて、石橋さんが完成させたグラレコ。早速「いとなみ」さんがサワさんと藤井さんの本箱の間に掲示くださり、本箱もバージョンアップです。
本選びがますます楽しくなりそうな仕掛けになりました。
こんな「いとなみ」さんにあるサワさんの一箱本箱。たくさんの方に興味を持っていただき、一緒に本箱を育てていけたら嬉しいです。