2016年12月10日更新 投稿者 代表理事:澤 尚幸
事業の成功事例はよくよくエビデンスを確認する
「たくさんの観光客が来てくれるようになった!」
気持ちはわかるが、これで、成功したかどうかは全く判断できない。
よくよく聞いてみると、多額の補助金で、旅行代金がディスカウントされていた、なんていうことが紛れ込んでいることがあるのだ。
ちょっとドキッとした人も多いのではないだろうか?
成功事例に関わった人々にしっかりリサーチすると良い。
成功したと思って、盛り上がっているのだから、最初から水をさす必要はない。
気持ち良く、事実を語ってもらえるようにすれば良い。その過程でエビデンスの確認を積み上げれば良い。
逆に、事実の中から、改善点が見つかれば、それはとても良いアドバイスにもなるのだから。
最初の例で言えば
1) 1日あたり、何人の観光客が増えたのか。
2) いくらの料金でどこから来てくれたのか(補助があったのか)
3) リピーターなのか、それとも、新しい人々なのか。
4) 一人当たり、いくらの利益が獲得できたのか。
5) これを実現するのに、ボランティアが存在したのか(ボランティアはボランティア、事業として成立させるなら、ボランティアにも本来コストがあることにしないと、嘘に成る)
なんていうことを聞いていくことになる。
持続性の高いもので企画が実現できていれば、それは確かに成功事例だろう。
しかし、補助金まみれ、ボランティアだらけ、ということであれば、その分のコストが実際に必要で会った、という前提で事業性が確保できていなければ、早晩破綻する。
あるいは、リピーター中心であれば、長続きするようにも思えるが、新しい人々が増えなければ、リピーターは脱落して、そのうち無くなる。
事業性は、一度、数字に置き換えてみる。
そして、10年単位で予測してみる。
これが、肝要と、常々思っている。
何事も、エビデンスが大事ということだ。