2016年5月26日更新 投稿者 代表理事:澤 尚幸
人のこと(第2回)
前回、昨今のダイバーシティーのおかしさを指摘した。
端的に言って、男性に対して女性、ということだけが飛び抜けているように思う。
別に多様性は性別だけで測れるものではない。
国籍や文化、主義主張、食べ物、その尺度など、山ほどあるだろう。
昨今、女性の皆さんとダイバーシティーについてお話をする機会も多いが、求めているのは「女性の多様な働き方だ」とおっしゃる方が実に多い。別に、「管理職にして欲しいわけではない」とおっしゃる方もいる。
「違うことを褒める文化」
がやっぱり、やっぱり、どこかに忘れ去られているのだと思う。
これは、実は男性にも同じことが言えるかもしれない。自分に置き換えると「ピアノで生計を立てる」というのは、とても勇気のいる選択だった。男性には職業選択の自由があるようでない。
こうした閉塞感が、実は企業をダメにしているようにも思えなくはない。男性だって、仕事の仕方の自由度はやっぱり欲しいんじゃないか、と思う。
地方創生は「若者、バカ者、よそ者」が必要というが、これも一つの切り口にすぎない。組織をウニにするのに、こういったわかりやすい言葉は大切だし、否定しない。だが、逆に、高齢者も、知識人も、地元の人も当然に必要。それがなければ、地方創生は成立しない。
「違うことを褒める文化」
は、地方創生にも大切だと言えるだろう。
地方から見れば、
「違うことを褒める文化」
は、
「違うことを受け入れられるか」
「それをサポートしていけるか」
であるし、もっとわかりやすく言えば、
「しがらみがない」
だ。
これは、僕が島根県江津市で教えてもらった、大切なキーワードになっている。