2025年5月20日更新 投稿者 代表理事:澤 尚幸
Parisに来て感じたこと
多分、25年ぶりのパリ。
電車にスマホで乗れる、均一料金になって結構交通体系が整理された、エッフェル塔の前の端に五輪のマークが置かれているなど、変化もありますが、一方で、変わっていないことも非常に多い印象です。
- パンや乳製品が非常に美味しい
- この時期にオープンな座席で飲むビールはやっぱり美味い。
- 都市計画が行き届いているのが素晴らしい(どちらの方向かわからないということはとりあえず置いておいて)
- とにかく緑が多い(パリ郊外のSaint-Germain-en-Layeからパリを見ると、新凱旋門の高層ビル以外は本当に緑が多いのが望めます)
まあ、良いこともたくさんありますが、こういうことも、、、
- まあ、なんか、いろいろ機械が壊れている
- ある路線がずっと不通(数週間とか)になっている
- 車線もないし、信号も守らないし。。。
- 予定通りに電車やバスは来なかったりする
- (私はそれほど気にしませんが)犬のうんこが落ちているなど、お掃除イマイチ
- 物価が高い(これは物価が上がっていることと、為替の問題がダブルで効いている)
で、慌ててブログに書いておこうと思ったのは、この感じから自分が思ったことを今、パリにいる間に書いておいた方がよさそうだと思ったからです。
- いろいろ予定調和にならないから、「自分で考える癖」が付く
- 一方で、予定調和のための正確性を維持するために、日本は膨大なコストをかけている。これって生産性が落ちている最大の原因な気がするなということ
- パリもいいけど、田舎もいい。それほど文化的な差が都市部と田舎でなさそう
- (今の宿泊先は快適なのですが。。。)このレベルでこの宿泊代なら、日本のビジネスホテルは、3万円とか余裕で取れそう。もっと物価を日本は上げて、その代わりに収入を上げるという仕組みにした方が、いいんじゃないの?
で、エッフェル塔の周りを歩きながら、自由の女神を見てきたのですけど、ふと思ったのが、最近日本で非常に感じて、違和感のあることのこと。
という言葉。
本来、それぞれの人の個性があるので、対応方法は違うはず。
なので、地域ごとのインフォーマルルールがあって、世の中うまく回っていたはずなのに、いつの間にか、フォーマルルールが全部に適用されて均質的になりすぎているという感じ。
おかげで、多様性には全く対応できずに、「平均的な誰か」のためのルールがまかり通るようになっている、という現実。。。
正確さがいいこと、フォーマルルールこそ正しい、ということを進めた結果、多くの人は喜ばないっていう社会になっているということで、それいいのか、そんなことをパリは教えてくれているように思います。
つまり、判断には一定の「ルーズさ」が織り込まれていないとダメなんだろうなということ。
そしてもう一つ。
物理的に日本から遠いということは、心理的に、日本をやっぱり客観的に見ることができるなということ。
昨今の、日本の論調(私が知る論客の発信も見ていますが)などに、あまりにも一面的な、しかも、全ての論客が同じ視点からしか見れていないこと、などが、よりエッジが効いて見えてくるので、それも、非常に気になりました。
やはり、ちょっと距離を置いてみるといことは大事だな、と、改めて、パリに来て思うのでした。